人生の一大事である結婚。男としては、やはり家庭を持つというのは一つの目標でもありますし、ある程度の年齢を過ぎると周囲のプレッシャーが全くないということはないですよね。
それがいいか悪いかは別として、結婚をするというのが社会的な信用であることも確かです。とはいえ、フリーランスは結婚に縁遠いと思っている人も多いでしょう。
というわけでここでは、フリーランスの結婚について考えてみましょう。
一番はやはり収入の安定
結婚にお置いて収入の安定というものは欠かせない要素です。しかし、世の中の女性がそこまでそれを重視しているかどうかについては、創造とは少し違うかもしれません。
実はそこまで経済的なことは気にしていない人が多い
という調査があります。
これによると、女性が結婚したい理由として「経済的な安定」と答えた人は全体の半数にとどまるという結果になっているのです。
しかも、様々な項目の中で7位にとどまり、実はそんなに優先順位として高くないことが分かったのです。さらには結婚相手に求める条件という全17項目においても「経済力」という項目は、全体で6番目とそれほど高い順位にはなっていません。
さらに、同調査において結婚に必要な夫婦の年収については300~500万円と答える人がほとんどでした。つまり、現在において、女性はあまり夫婦間の年収において高望みはしておらず、結婚相手に対してそこまで過度な経済力は求めていないということなのです。
女性が当たり前に働く時代
それに対して同調査で、女性の3分の1の人が「自分の仕事に対する理解」を結婚相手への条件に挙げています。つまり、今の時代、男性が外に出て働いて女性は家にいるという昭和的な構図を、未婚の若い女性が当たり前に思っていないということです。
男性が自分や子供を養うと追うことよりもむしろ、自分が働けばいい。男性に家族を養う経済力を求めるのではなく、自分も一緒に働き、そのことに対する理解がある方がいい。そんな風に考える女性もたくさんいるということです。それであるならば、確かにこの結果には納得できますね。
フリーランスはローンが組めない?
結婚後、マイホームやマイカーを購入する時ローンを組むというのは重要な要素です。しかし、一般にローンは収入の安定した正社員しか組めないと思っている人は多いものです。それは実際どうなのでしょうか。
3年が大きな節目
フリーランスの仕事というのは、初めてから軌道に乗るまでに時間がかかることがあります。しかし、安定した収入といえるだけのお金を稼げるようになったからといって、すぐにローンが組めるようになるということはありません。
ローンを組むのに必要なのは安定した収入が継続されることなのです。そしてその節目となるのが3年。物にもよりますが、組んだローンの支払いをしてもなお、安定した生活が行えるだけの収入を得るようになり、それが3年続けばほぼローンを組むことができます。
ですので、ローンを組む場合はこの3年という節目を目安に置くといいでしょう。
ブラックリストになっていないか
とは言え、もちろん過去にブラックリストになっていたりその経験があれば、借金は難しくなります。フリーランスというのは所属する会社や団体が存在しませんし、自分の生活を担保するものや信用度を確約してくれる後ろ盾というものもありません。
ですので、そういった過去の経験やこれまでの借金履歴というものが、大きく影響してくるのです。
一般的な会社員であれば、少々過去に傷があっても問題ありませんが、フリーランスはそうではないということはしっかりと認識しておきましょう。
しっかりとした確定申告がカギ
では、安定した3年の収入をどう証明するのか、それは確定申告です。しかも、ただ確定申告をしていればいいというものでもありません、その確定申告の内容からローンを組むだけの収入があると読み取れなければいけないのです。そこで問題になるのが、節税というものです。
フリーランスの確定申告においては、支出というものに対する意識を皆さん強く持っていて、いかに必要経費に認めてもらい収入を減らすことができるかは一つに至上命題です。
しかし、あまり収入を減らし過ぎると、その確定申告の書類はローンにとってはマイナス。ローンを組むだけの経済的な余裕がないと判断されては、ローンを組む事は出来ないのですから、結婚してローンを組む必要があるという見通しがあるのであれば、むやみに収入を減らさないようにする必要があります。
家事負担はどうなる
これについては、もうフリーランスの利点といってもいいでしょう。
現在の男女共同参画社会において、家事負担をきちんとするというのは夫にとっては必須の条件といえます。しかしやはり、正社員として会社勤めをしている人にとって、家事負担を等分にするというのでさえ、かなりハードルの高いことであるというのは言うまでもありません。
その点フリーランスはそうではありません。フリーランスにとって、家事負担というのはむしろ、当たり前に行える環境にある人が多く、むしろ家事負担を全面的にやる主夫も多くなっています。
特に在宅のフリーランスになると、その傾向は顕著です。夫婦共働きで、妻が会社員で夫が在宅のフリーランスである場合、家にいるのは夫なのですから家事をやるのは当然ですし、それが一番自然な選択肢です。ですので、これはまさに、フリーランスのアドバンテージだといっていいでしょう。
保険は?年金は?
では公的扶助である保険や年金ついてはどうでしょう。
国民年金や国民健康保険で十分
まず、日本の社会保障制度は完全ではありませんが充実はしています。別に会社勤めをしていなくて厚生年金や社会保険に加入していなくても、国民健康保険と国民年金がありますので、取りあえずはそれで十分です。
もちろん国民年金一本では老後の生活が不安だということはあります。そうであれば、きちんと老後資金を積み立てたり、貯蓄型の生命保険である「個人年金保険」などに加入しておけば問題はありません。
妻の扶養に入るという手もある
フリーランスは当然安定した収入が担保されてはいません。駆け出しのころはなおさら、ある程度年数を重ねた後でも、収入が激減したりそんな状態が続いてしまうような場合も考えられますし、覚悟は必要です。
しかし、その場合、妻が働いているのであれば妻の浮扶養に入るという手が存在します。妻が社会保険に加入しているのであれば「妻の年収の半分未満で130万円未満」という条件を満たしていれば妻の社会保険の扶養に入ることができます。
また、妻が厚生年金に入っていれば、同じく年収130万円未満で妻の扶養に入ることができるのです。もしまだ駆け出しで収入が安定しない時、もしくは収入が激減してしまった時などは、これを覚えておくとよいでしょう。
配偶者控除というものもある
フリーランスの結婚において忘れてはならないのが配偶者控除。
その種類は二つあります。
① 配偶者控除……配偶者の所得が38万円未満。
② 配偶者特別控除……配偶者の所得が76万円未満
もちろんこれは、ある程度の条件を満たしていないと適用はされませんが、頭に入れておくべきものです。
ちなみにその条件とは。
・民法既定の配偶者であること
・生計を一にしていること
・青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。
などがあり、これについては国税庁のHP(https://www.nta.go.jp/index.htm)でしっかり確認しておきましょう。
フリーランスは結婚もフリー
さて、フリーランスの結婚についてみてきましたが、いかがでしたか?色々見てきましたが、もちろん、普通の会社員や、それこそ公務員などに比べれば、結婚に対するハードルが低いということはあり得ません。
世間の目や相手の親の同意など、確かに難しい問題はたくさんあります。しかし、結婚に限らず、フリーランスという仕事はそういう仕事で、社会のそういったしがらみから脱することがその利点の一つなはずです。
きっとフリーランスを志し、その道に踏み出した時、そう思ったはずです。しかも、現代は男女共同参画社会が定着した時代でもあり、また働き方改革のおかげで、新しい働き方への理解も深まりつつあります。
時代は進んでいます、社会も変わりつつあります。新しい社会の価値観を最先端で受け取り、社会の古い価値観や常識から脱したところにいる存在。もしそれがフリーランスというものであるならば、結婚に関する考え方も、同様に自由であってもいいはずです。
きっと世の中には、そんな考え方を持つあなたの価値観を認めてくれる人はいます。最初にフリーランスとして、何の保証もない社会に踏み出そうと思った時の、その勢いと決意があれば、結婚にだって問題なく挑戦できるはずです。フリーランスは結婚できない。そんな常識を打ち破り、そんな固定概念からフリーになることもまた、フリーランスだということなのです。
パラレル
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