複業(パラレルワーク)

複業の事例9選メイン

複業の事例9選!複業が当たり前の時代に自分に合う複業を見つけよう

複業とは、読んで字のごとく複数の業務を行うこと。本業以外にもうひとつの仕事だけを行う「副業」と比べて、自己管理能力がより多く問われる反面、収入以外にも得られるメリットは大きいです。

今回は複業に興味があるものの、実際どのように働くかイメージがつかめないと悩んでいる人に向けて、代表的な複業の事例を紹介していきます。

副業と複業の違いはこちらで詳しく解説

複業の事例から学ぶべきこと

「複業」は本業の片手間に働くだけの「副業」と違い、全ての仕事が「本職」になるので、どの業務にもプロフェッショナリティが求められます。

しかし副業と異なり、複業はまだ事例が少ないので何から始めればいいのかわからない人も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は、「エンジニア系」・「マーケティング系」・「事務系」に分けて事例をそれぞれ紹介します。自分に合う複業の種類が見つかったらぜひ挑戦してみてください。

ITエンジニア職の複業事例3選


ITエンジニアは、以下の点から複業に適した職種と言えます。

・仕事の需要が多く、種類も豊富
・リモート作業が多く、勤務形態を自由にしやすい
・時間単価も高い

そんなITエンジニア系の仕事から今回は下記の3職を紹介します。

・プログラマー
・データアナリスト
・サーバー保守・管理

それぞれの仕事は専門的な知識やスキルが必要なため、分けて解説していきます。

プログラマー

プログラミング
顧客からの要望を元にプログラミングを行います。

要件定義や設計などの上流からプログラミングなどの下流までそれぞれニーズがありますが、上流工程は発注元や一次請けの企業が行っている可能性が高いため、比較的プログラミング部分(下流)の工程が複業としては就きやすいでしょう。

複業時の働き方

週3日程度。週末の2日間。打ち合わせなどのために出社を求められることもあります。週に要する時間は内容にも寄りますが、1日3~5時間、週に9~15時間程と見積もっておきましょう。

収入

プログラミング言語にも寄りますが、時給3,000円前後が相場です。

当職に就くその他の要件

プログラミングスキルとパソコンさえあればいつでもできますので今の仕事を辞める必要はありません。

ただし、納期前になるとデバッグをしていたら大量のバグが発見され直すのに時間を取られたり、複数人でプログラミングを行っていたら自分以外の担当箇所が原因で不具合が起きるなど、想定外に時間を取られる事態が起きやすい職種です。

よって、予めプログラマーの複業に割ける時間は多めに見積もっておきましょう。

メリット・デメリット

メリットはノートPCさえあれば比較的自由な働き方が可能である点と、時間単価が高く、ニーズが多い職種であるという点でしょう。

デメリットとして、「スキルの切り売りになり、いつの間にか最先端の技術についていけなくなっている」ということが起きることがあります。

プログラマーに限らず、フリーランスや業務委託という働き方ではよくあることですが、今持っているスキルを切り売りしてクライアントから対価を得ているため、仮に今の売れるスキルをずっと切り売りしていると、インプットが行われず、時代に取り残される、ということがよくあります。

特にITの世界は日進月歩です。

例えばですが、C言語で開発するNintendoDSのゲームなどの古い言語で開発する仕事をずっとしていると、AIやビッグデータに関するスキルなどは身につかないわけですが、今後の時代は後者を求めるようになりますので、インプットをしない限りは、〇年後、自分の中に売れるスキルが1つもない、という状況も出てきます。

できるだけ、目の前の報酬だけを考えず、大局的・長期的に考えて複業をしましょう。

自分でそのようなインプットをしながら仕事ができる複業を見つけるのが難しければ、取り返しがつかなくなる前にエージェントに相談してみるのも一つの手でしょう。

求人事例

・Webアプリケーション開発、運用
・JSを用いたフロント開発
・サーバーサイドの開発

データアナリスト

データアナリスト
データアナリストの複業は大きく分けて、企業からのデータを元に解析・改善提案・実行をするコンサル型と、各種KPIの調整を行うデータマイニング型の複業に分けられます。

複業時の働き方

業務にも寄りますが、コンサル型で提案などに重きを置いた複業ならば週に2日ほど、データを鑑みて運用・実行を行う場合は3日ほど、データマイニングなど常に最適化のための運用・プログラミングを行う場合は週4~5日などを求められることが多いです。

収入

仕事の特性上、データを解析して提案を行い、実行に移すというサイクルで回るため、時給換算などではなく、固定給の場合が多いです。月300,000~800,000円程度と考えておきましょう。

当職に就くその他の要件

コンサル型であれば、市場への深い洞察力に加え、データから読み取れる情報を正しく解釈するスキルや経験が求められます。

データマイニング型であれば、仮説→ABテストを高速で繰り返す仮説思考と、統計学などの知識が必要になります。

メリット・デメリット

収入は高く仕事の需要も多い仕事ですが、1つの事象に対する深い洞察力と観察力、統計処理の手法やデータマイニング技術など幅広い知識が求められます。

求人事例

・ソーシャルゲームのデータマイニング
・サイトのKPI改善業務・コンサル業務

サーバー保守・管理

サーバー保守
現在稼働中のサーバー、システム、ネットワークなどの稼働を止めず、効率的な運用ができるようにし、かつトラブルがあったときの複旧作業を行う仕事です。

複業時の働き方

週3日程度。自宅でも作業ができますが、深夜にアラートが鳴り、イレギュラー対応をしなければいけないことも多々あります。業務内容にも寄りますが、週に要する時間は25時間程度と考えておきましょう。

収入

ただの保守・管理だと時給2,500円程度ですが、インフラを含めた保守管理だと時給5,000円以上になります。

当職に就くその他の要件

毎日出勤しているなら、今の職場を辞める必要があるかもしれません。

また、担当しているサイトやサービスにユーザーが想定外に多く訪れた場合などにインフラの知識がないと対応できないことが多々あります。

インフラ系の部署は多くのIT企業の中でも優秀な人が行くことが多く、それゆえに複業でもスキルを高く買われることが多いです。

メリット・デメリット

仕事の需要も多く頼りにされる仕事です。実際の作業は意外と地味でパソコンの画面を見続けなければなりません。

また、休暇中に先のように想定外にサイトやサービスがダウンしたり重くなった場合は対応を迫られることもあります。

求人事例

・ECサイトの監視業務
・サイトやサービスのインフラ管理

マーケティング職の複業事例3選


マーケティング系の複業は多岐に渡りますが、その分、数も多く自分の理想の働き方と照らし合わせて選ぶことが可能です。ただ、多岐に渡るがゆえに、自分に合う複業を見つけることも難しいという側面もあります。わからない場合はエージェントなどに相談すると良いでしょう。

今回はマーケティングの仕事の中から、下記の3職を紹介します。

・ 広告運用・アナリスト
・ 各種コンサルタント
・ 営業代行

マーケティング系の仕事の特徴として、「横展開」がしやすいことが挙げられます。エンジニアなどは、フロントサイドからサーバーサイド(特にインフラ関係)へキャリアチェンジするにはかなりのスキルアップが必要になりますが、マーケティングの分野においては比較的他分野に映る障壁は低いため、今とは違う職種に挑戦してみるのも良いかもしれません。

広告運用・アナリスト

広告運用・アナリスト
主に企業のサービスやサイトの販促のための広告戦略全般です。

ウェブ広告をどう打てばいいのかの戦略策定から、KPIを見てクリエイティブの調整を行うなど実行の部分まで多岐に渡ります。

複業時の働き方

業務内容にも寄りますが、仮に出稿先の広告管理程度でしたら週1日程度。自宅でも作業ができますが、請け負っている企業の広告全般のアナリスト業務だと週に3~4日程は想定しておいた方が良いでしょう。

収入

時給2,000~4,000円あるいは成果の〇〇%など歩合の場合もあります。

当職に就くその他の要件

主に自宅での作業になりますので、今の職場を辞める必要はありませんが、ユーザーの行動に応じてビビットに反応しなければいけない場合もあります。

メリット・デメリット

仕事の単価は高い反面、結果が数字という形でわかりやすく出てくるため、結果を出すために日々、広告の調整を行う忙しなさがあります。

求人事例

・サイトの出稿戦略作成
・広告・CMのディレクション

各種コンサルタント

企業の抱えている問題の相談に乗ってそれぞれの専門分野から解決策の提示をする仕事です。

これまでのキャリアに応じて請け負える業種の幅がかなり広いため一概には言えませんが、現在の仕事の延長線上にある業務を複業にすることが基本です。

複業時の働き方

コンサルは大きく分けて「提案型」のプランナーと「常駐型」のドゥーワーに分けられます。企業からは多くの場合常駐型や実際に手を動かすドゥーワーとしてのコンサルを期待されますが、その場合は週3日程度、提案型のプランナーであれば拘束時間は週に1日程度でしょう。

ただし、提案型のプランナーの場合は相当高度なスキルや経験があり、かつ市場にはあまりない稀有なスキルを有している場合に限ることがほとんどです。当人の情報や提案だけで価値があると判断される場合に限る、ということです。

収入

月に10~20万円程度ですが、先のように提案型のプランナーで、稀有なスキルを持っている場合は月100万なども珍しくありません。

どんなスキルがどれほどの価値を持っているかは自分ではわからない場合もありますし、気づかないうちに価値のあるスキルが安く買い叩かれて利用されるだけの場合も多々あります。

自分のスキルがどれほどの価値なのか。エージェントなどに相談して自分のスキルの価値を正当に見積もってもらうのも良いでしょう。

当職に就くその他の要件

業務に寄りますが、常駐型や実行まで行う場合は日中に自由に出来る時間が確保されている必要があります。

メリット・デメリット

複業の幅が広く、自分がこれまで歩んできたキャリアをそのまま活かせるという点が最大のメリットでしょう。

デメリットとしては、その反面、自分のスキルがどれくらいの価値があるのかが広すぎてわかりにくい点です。

求人事例

・広報や広告のコンサルタント
・不動産コンサルタント
・新規事業の調査業務

営業代行

営業代行飛び跳ねるサラリーマン
文字通り企業の営業を代行して商談先とのアポイントをセッティングする仕事です。

実際に相手先に赴く場合と、電話での問い合わせ・応答業務などがあります。

複業時の働き方

週1~2日程度。週末だけでも作業ができます。週に要する時間としてはざっと10~20時間ほどを想定しておきましょう。

収入

電話での勧誘・営業業務の場合は完全歩合制が多いです。代行として相手先企業へ往訪する場合などは月に5~20万円ほどになります。

当職に就くその他の要件

自分がよく知っている分野の営業代行をやるべきです。成果が見えやすいため、自分の守備範囲外の業務を行うと成果が出ず、複業を続けにくくなります。

メリット・デメリット

営業という、成果がわかりやすく、成果に対して対価が支払われる業務の性質上、空いた時間に仕事をしたり、稼ぎたい時は多く時間を使うなど調整が効きやすいです。

求人事例

・不動産仲介業の営業代行
・アクセス解析ツールの電話サポート対応・営業

事務・その他専門職の複業事例3選


事務系の仕事の中でも、専門職が強い分野があるならそれも複業に生かすことができます。

また、1人当たりの工数や仕事のコスパが把握しやすい分野でもあるため、自社の正社員に任せるようりもアウトソーシングする、という雇用形態が多くなってきています。

そんな事務系の仕事の中から下記の3職を紹介します。

・人事労務
・広報
・総務

人事労務

人事・労務
外部人材を獲得してくる人材獲得と、社内のリソース管理などを行う2つに分けられます。社内の査定や評価を行う業務に関しては複業で行うのは今のところは難しく、事例もありません。

複業時の働き方

週1~2日程度。週末だけでも作業ができます。特に新卒採用などは土日が多く、人材獲得のための母集団形成や戦略策定などのプランナー的業務も多いため、フレキシブルな働き方が可能です。

収入

人材獲得については、業務委託的な扱いで〇人が採用に至ったら〇〇円という形の完全歩合制もあれば、先ほどの戦略立案などのプランナー業務なら月10~50万円など幅広いです。

当職に就くその他の要件

業務にも寄りますが、人事系の職務を経験しているとスムーズです。

中途採用だとあまり気になりませんが、新卒採用などは人事の人柄を見て入社を決める学生も多く、フロント業務であるという自覚と経験が必要になります。

あまり例はありませんが、人材のアトラクトに関して携わることもあるため、人事以外にも当該企業の職務全般について知っておく必要があります。

メリット・デメリット

採用に最低は中途採用・新卒採用、労務関連なら社内でのデータ管理や整理など幅が広いため、自分に合った働き方を実現しやすいのが最大のメリットでしょう。

逆に、採用などの複業の場合は季節による繁忙期がありますから、ある時期には拘束時間が長引くなどのデメリットがあります。

求人事例

・企業の人材獲得業務
・企業の労務・保険管理

広報

広報・PR
企業の顔として最前線に立つ仕事です。実際に商品説明など顔が見える業務は当該企業の正社員が行うため、複業として携わる場合はそのサポート業務がメインになります。

複業時の働き方

主な業務は企業のPR・広報活動のサポート業務となるため、必然的に株式市場が閉じた後の15:00以降からメディア対応を含めた22:00前後までが業務時間としては多いです。

もちろん、請け負う仕事に応じて週1~2日程度でも可能です。

収入

時給換算で2,000円前後が多く、新商品のPRや広報活動のサポートで終日拘束される場合はもう少し多いです。

当職に就くその他の要件

企業の顔であるため、清潔感など人前に出ても恥ずかしくない所作・礼儀は当たり前ですが、やはりこれまでのキャリアで広報活動のスキルを磨いておく必要があるでしょう。

企業に応じて文化などが異なるため、当該企業の歴史的背景なども知っておく必要があります。

メリット・デメリット

少しだけサポートとして手伝う、という働き方がしにくく、広報・PRという仕事柄、終日拘束されることが多いです。そのため、1日・2日という単位での仕事の仕方になってしまいます。

求人事例

・企業の商品PR活動のサポート
・広報の冊子や機関紙作成のディレクション業務

総務

総務
会社の備品管理から株主総会の運営まで幅広い内容の業務を行います。

複業時の働き方

週1~2日程度、時間になおすと10~20時間ほどでできる複業となります。

収入

時給1,200~2,500円程度が相場です。

当職に就くその他の要件

特に専門的なスキルは不要ですが、当該企業の各部署と横断的に接する業務であることから、コミュニケーション能力が求められます。

メリット・デメリット

未経験からも始めやすく、幅広い内容をあつかうためスキルアップしやすい。一方で幅広い仕事を取り扱うため体力的にかなり厳しく、注意していないと「広く浅く」になってしまう。

求人事例

・各企業のバックオフィス業務全般

複業の事例のまとめ

少し前、「〇〇年後にはなくなっている仕事」というニュースや話題が世の中を駆け巡りました。

これは主にAIの誕生・進化によってなくなる仕事を示唆していますが、このニュースが言いたかったことは「今後の1年は、これまでの数年に匹敵するほど、早いスピードで世の中は進化していく」ということです。さらには、ボーダレスになったグローバル社会では、この流れはより顕著になるでしょう。

つまり、現在就いている仕事が今後も存在する保証はなく、得られるスキルや対価も当然、いつなくなってもおかしくない、ということが極端な例ではなくなってきているのです。

“卵は一つのカゴに盛るな”

1つの仕事に集中するのも良いですが、ますます複雑化し進化する今後の世界で、リスク分散のためにも、キャリアアップのためにも、複業に挑戦することをおすすめします。

関連記事

  1. 自分たちの未来の働き方

  2. おすすめの複業を職業別に紹介!注目の分野はこれ!

  3. あなたのスキルを求める企業は存在する。新規事業の核として働く。

  4. 21世紀型キャリア形成。それはある意味人生そのものかもしれない。

  5. 複数の収入源を持つ時の注意点

  6. 複業とパラレルワーク、その光と影

PAGE TOP