副業

財布以外も豊かにしてくれる、そんな副業「Side hustle」(サイドハッスル)

働き方改革が、いろんな意味で注目されている昨今。
そのおかげがもしくは、個人や企業の努力のおかげなのか、副業という物に対する考え方や環境は大きく変わりつつあります。
その中で、最近注目され始めている新しい副業の形、それがサイドハッスル。
いわゆる収入だけを目当てにするわけではない、そんな副業の形のことですが、今回はそんなサイドハッスルについて迫って見ようと思います。

サイドハッスルとは何なのか

サイドハッスルとは、結構日本人にはその意味が伝わりやすい英語で、要するにハッスルするということです。
つまり、これまで副業とはいわゆる「サイド・ワーク(労働)」だったものに対し、サイドハッスルとはいろんなことにハッスルしていこう!といった意味になります。
それは、収入だけではなく、自分の生活を豊かにする活動をしてくということ。
言い換えれば、ただ収入のために働いていたこれまでの副業と違い、その先に起業や独立、もしくは今までやりたくてもできなかったことへの挑戦などを含むということ。
つまり、より人生をハッスルさせるために行う副業だという意味です。
ちなみに、本来的な意味では、ハッスルというのはアメリカにおける「金を稼ぐ」のスラング。
つまり副業でもバリバリ稼いでいこう!という意味ですが、こう訳してしまうと日本人の国民性から考えて、内職をいくつも掛け持ちして寝る間も惜しんで働こう。になっちゃいますよね。
それだと意味が全然変わってしまいますので、副業でもハッスルしていこう!の方がわかりやすいと思います。

サイドハッスルではない副業って何だ?

一番わかりやすく考えれば収入以外に目的のない副業ということになります。
もっと正確にとらえるならば、本業が途絶えてしまうと収入的にも将来的にも、先行きが全く立たなくなってしまう、本業にとって代われない副業という意味にもなります。
サイドハッスルとは、収入だけではなく自分を成長させてくれるそんな副業です。
もし、今すぐに本業の収入が途絶えてしまった時に、新たな本業を探すのではなく、副業で手に入れた人脈やスキル、経験や社会的バリューで本業の新しい本業としてスタートできる。
そういったものや、そういったものの元になる可能性を秘めている複業がサイドハッスルです。
つまり、タダの家計の足し、そういった副業はサイドハッスルではないのです。

サイドハッスルのメリット

経済的な安定

サイドハッスルの場合、当然収入源が増えますので副業をしないより収入は安定します。
しかし、サイドハッスルの場合はそれに付け加えて、いわゆる本業と同等の重きを置いて行うものになってきますから、気がついてみれば本業の収入を超えることだってあり得るのです。
しかも、本業がだめになったとき、新しい本業とすることもできる。
社会不安定な今の時代にまさにぴったりとくる働き方といえるでしょう。

自分の可能性を広げることができる

サイドハッスルでは、自分のスキル向上や本業の枠を超えた人間関係の蓄積。
もしくは、起業へ向けてのフリーランスとしての活動や、今まで自分がやりたかったことへの挑戦など、新しい自分の可能性へのチャレンジが含まれます。
それは会社組織にどっぷりとはまりその中で生きてきた人間には、決して手に入らない可能性です。

夢をかなえる

いまの仕事が、収入のために仕方なく耐え忍んで働いているという状況の人は多いはずです。
しかし、かつての自分は、様々な分野に興味を抱き、やりたいことがたくさんあって、たくさんの夢を抱えたいたはずですよね。
サイドハッスルは、そんな夢の実現に向けて働くということでもあります。
しかもそれは、本業という一つの収入減を確保したまま行う事であって、ゼロからの挑戦や裸一貫の挑戦というばくちのような挑戦ではなくなります。
しっかりと生活のベーシックインカムを確保したまま行う夢への挑戦。
それが、サイドハッスルのひとつの形なのです。

本業への好影響

普通の副業では、本業に出てくるのは悪影響が多かったりします。
しかしサイドハッスルは、個人のスキルや人間関係の構築など、いわゆる自分を成長させる形での副業ですから、そうして築き上げた自分のスキルは、間違いなく本業に良い影響をもたらします。
というのも、サイドハッスルのような副業を始めたからといって、何も起業や独立をしなくてもいいのです。
自分の価値を高め、自分が望んだ未来を手に入れる。新しいことに挑戦したり、やりたかったことに手を伸ばしたり、自由に自分らしく生きる。
それがサイドハッスルという副業の形です。
それは、これからもそれを続けていってもいかなくても、本業にさらなる深みと厚みを持たしてくれることは間違いありません。

パラレルワークとの違い

パラレルワークとそっくり

ここまで読んでくれた方でこれ以外の記事も読んでいてくれる方は、こう思っている人が多いかもしれません。
それって、これまで何度も触れてきた「パラレルワーク」と一体何が違うのだろう?と。
じつはそう思った方は、実に鋭くて、その実態としてパラレルワークとサイドハッスルの間には大きな意味の違いはないといっても間違いではないのです。しかし、まったく同じというわけではありません。

複業とプチ起業

では、ここでその両者の違いを見てみましょう。
パラレルワークというのは、言い換えれば本業を複数持っていくという働き方の形で、両者を併存させるというのが一応その前提となっています。
つまりそれはその名の通り「複業」という物です。
しかしサイドハッスルは、併存を前提としていません。
サイドハッスルの場合、副業を持つということと同時に、その副業だけで生きていくことも可能とする、もしくはその先に独立や起業も見据えているという性質があります。
つまり、言い方を変えるとプチ起業ということになりますね。

大谷翔平はパラレルワーカー

これをさらにわかりやすく言うとこうなります。
いま、世間を騒がせている注目の野球選手として、あの二刀流でおなじみの大谷翔平選手がいますよね、2018年にメジャーリーグに挑戦する彼です。
彼は、その特徴として投手でも野手でも活躍できるという物があるのですが、これがいうなればパラレルワーク。
大谷翔平選手は、もともと投手で、野手としても活躍していきたいから本格的に野手の練習をしているのではなく、また今後投手を辞めて野手に転向するためにやっているのでもありません。
彼は、ずっと二刀流でいることを前提としているのです。
つまり、大谷翔平は「ピッチャー」と「バッター」という二つの本業を同時に並立させて存在しているパラレルワーカーだといえるのです。
そして、もしどちらかがだめになったときは、もう一方でしっかりとやっていけます。
これが、もともとバッターであった選手が、ピッチャーもやりたくて本格的にピッチングにも取り組んでいって二刀流になった、もしくはピッチャー転向を考えて始めたのであれば、それはサイドハッスルです。
そして、大谷選手と同じくサイドハッスルの選手も、どちらかでだめになった時の保険があるというわけですね。


どちらにせよ本業の時代は終わる

パラレルワークにせよサイドハッスルにせよ、その本質は本業への依存を辞めるということです。
それは言い方を変えれば、よい企業に勤めるのではなく、よい仕事ができる自分を構築していくということでもあるのです。
今後、AIの登場やさらなるネット社会の発展によるグローバル化で、社会はますます不安定化します。
今までは、よい企業を探して、その企業に見合いその企業に適した人材となることが、社会に生きていくうえで最も重要な至上命題でしたが、社会の不安定化はその企業自体の喪失を招きます。
そうなったとき、その企業用にカスタマイズされてしまった人材は、他の企業にアジャストできません。
かつて、様々な機器にそれぞれのアダプターがあったものが、USBに一本化されていったように、社会を生きる労働者も様々な企業にアジャストできるようにならなければ通用していかないのです。
それはある意味、本業という概念の終わりといえるかもしれません。
自分の収入と未来、そして自分そのもののありようやスキルの方向性も決定付けてしまうような本業という物は、もうこの社会では必要とされなくなっていくでしょう。
それはある意味企業主体の社会から人材主体の社会への転換ともいえるのです。

まずは自分を見つめよう

これまで本業という物が主体だったころ、皆さんは就職のときに希望する企業の会社説明を受けましたよね。
それだけでなく、会社の概要や規模、業務内容から社史、面接の傾向に至るまで穴が開くほどその企業の状況について、調べ勉強し、分析していったはずです。
それと同じように、これからの時代は、自分についてしっかりと把握しなければいけません。
サイドハッスルもパラレルワークも、企業ではなく自分が主体として働いていくということなのですから、自分の好みや性格、持っているスキルや持てそうなスキルなど正確に把握する必要があるのです。
そしてそのうえで、これからの自分の人生をしっかりプランニングして、理想のあなたを追及していく。
自分の幸せのために、より自分らしく生きていくために。
より人生をハッスルして生きていけるように。

それは決して厳しい未来への備えという物ではなく、明るい未来の到来だと考えて間違いないのです。

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