10年後には消える仕事と銘打った前回。
AIの発展と発達によって、人間の仕事はなくなってしまうのではないか?という危惧の元書いたものですが、実はその本質はそんなにお気楽なものではありません。
ほとんどの仕事がなくなるとまで言及した前回がお気楽に見えてしまう未来、それは。
AIによって人間が駆逐される、そんな未来なのです。
2045年問題とは。
そんな2045年問題とは何なのか、まずはその真相に迫っていきます。
シンギュラリティ―
まず2045年問題を考える上で外せないワードが「シンギュラリティ―(技術的特異点)」です。
これは、人間の進化を信頼できる観点で未来予測したとき、ある一定の場所においてその未来観測が全くできなくなるという事象のことを言います。
といっても、その意味はよくわからないと思います。
簡単に言うと、人間が火を発明して以来、様々なものを発明し続けてきましたよね。そして、その発明がもたらす次なる発明そしてまたその次の発明と人間は進化してきました。
しかし、どこかの時点の未来で、その長く続いてきた進化と発展の鎖が切れる。
それをシンギュラリティ―といい、実はこのシンギュラリティ―が2045年に音連れるといわれているのです。
AIが人間を超える日
ではなぜ、連綿と続いてきた人間の進化と発展の歴史が途絶えるのか。
そうそれこそがAIの発展により、人間という存在が、AIという存在の後塵を拝することによっておこるといわれているのです。
つまり、それは、人間をAIが追い抜いてしまうということ。
シンギュラリティ―が起こったそのあとから歴史を紡いでいくのはAIであり、人間にとって最後の発明がAIになってしまうという予測なのです。
これは、アメリカのコンピュータ研究者レイ・カーツワイル氏が著書『The Singularity Is Near: When Humans Transcend Biology』の中で予言した内容です。
もちろん、年数に違いはあるでしょう。
しかし、その時は、もう必ずやってくることは、間違いのないことなのです。
核を超える脅威、そう天才は言った
世界を代表する理論物理学者であり稀代の大天才スティーブ・ホーキング博士。
彼もまた、AIが人間を超える日が来ると予測し、その潜在的な脅威を核兵器をも超えると警鐘を鳴らしているのです。
さらにはBBCNewsのインタビューにおいても、人工知能の進化は人類の終焉を意味するとコメントしていて、その脅威は夢や幻でもSFでもなく現実の脅威だとしているのです。
またほかにも多くの著名人が、この脅威に懸念を抱いています。
テスラモーターズのCEOイーロン・マスク氏は「人類はAIによって悪魔を呼び出そうとしている」と発言し、またあのビル・ゲイツ氏も「AIが人類にとっても懸念となる」と発言しています。
人間がAIに駆逐される、そんな絶望的でSFチックな世の中は、もうそこまで迫っているのです。
2045年問題を乗り越える様々な考え
じつは、まだその答えは出ていません。
AIがAIを開発し進化させる時代に人間の居場所はあるのか
シンギュラリティ―により人間の知能を超えたAIがまず始めることは、AIの研究だといわれています。
つまり、AI自身がより高度なAIを開発し、そしてそれを生産して増やしていくという、ある意味繁殖に近いことを始めるだろうといわれているのです。
つまりAIを開発しそれを管理するのもまたAIになるということ。
こうなるともはや、人間が必要とされる場所は全くと言っていいほどなくなっていくのが現状でしょう。
少なくとも、人間には到底追いつくことのできないスピードで進化を遂げることのできるAIに一度握られた主導権は、決してかえってはきません。
そんな時代、いったい人間の存在価値はどこにあるというのでしょう。
これまで考えられていた人間の優位性ももはや怪しい
AIは間違いなく人間の領域を瞬く間に侵食し、その価値を駆逐していくことはもう間違いありません、しかし、AIにも得意な分野と不得意な分野があるといわれています。
それが、ホスピタリティやクリエイティビティといった人間の感情に依存する分野などがそれだといわれていました、
しかし、AIが音楽を作曲し、絵をかき始め、そしてAIの女子高生が男心を癒す開発などもされている今、その優位性がどこまで保たれるのかは、かなり不透明です。
しかも、パターンを解析して人間の心を感動させる物を作る速さは、もはや人間ではAIにかないません。
AIを搭載してロボットに、医療や介護の分野、そして接客などの分野におけるホスピタリティもその質と効率において人間がかなわなくなる日は、想像に難くないのです。
もちろん現段階では大切な要素ですが、あくまで、いまのところです。
人間には夢があり情熱がある。
しかし、人間もこのまま黙って主導権を握られるわけにはいきません。
そんな中、現在AIにないもの、もしくはAIが人間にかなわないものとして夢や情熱といった感情の部分が注目されています。
この話の流れで感情論かと思う人もいると思いますが、もはや人間がAIに勝てるのはそこしかないのです。
そう、人間の思考回路の中で、もっとも複雑でまた非論理的で、そして最も創造性にあふれこれで世界の進化に最も貢献してきた、その感情の部分だけが人間がAIにかなうかもしれない分野なのです。
夢や情熱というのは、いつの時代も進化や発展の基点となるものです。
具体的に言えば、人間が夢や情熱をもって見つけ出した目標をAIを使ってかなえる、もしくはそこに存在するプロジェクトを実際動き出させる判断を人間がする。
そういったAIの本領を発揮する、その前段階を人間が受け持つことで人間の居場所という物を確保していこうという考え方なのです。
ロングスパンとショートスパン
AIの隆盛、それを長い目と短い視点との両方で考えていく必要がある。
ロングスパンで考えれば人間に勝ち目はない。
ものすごく夢のない言い方になりますが、ロングスパンで考えて人間に勝ち目はありません。
2045年に立場が逆転した遺構は、きっとAIは先ほど唯一の勝ち目といった感情の部分にも進出してきて、きっとそれを凌駕し人間の上を行くことになるでしょう。
というのも、人間の夢や情熱という物をAIがデータ化し解析、再現してしまえばそこで終わりだからです。
この動きを止めるには、もはやAIという物を早いうちに駆逐するといった方法しか存在しませんが、そんなことは不可能です。
動きだした大河の流れは誰にも止めることはできないのです。
しかしショートスパンでの対策は必須
しかし、そんな未来は、確実に来るとしてもきっとまだ先です。
いまを生きる人間が目にすることができるのか、かなり希望的な観測を言えば、100年後の未来といった話になるかもしれません。
ですから、いまを生きる私たちは、先に述べたようなクリエイティビティやホスピタリティ。
もしくは夢や情熱といった感情的な分野に関して、いかにそのスキルや感情を高めていけるかという所に生き残りのポイントがあります。
少なくとも、これまで通りの社会の常識や価値観はショートスパンで見ても崩壊します。
働くということの意味、生きるということの意義、そういったものをもう一度見直すことによって、AIが進出してくる世界において自分はどう生きどう働いていくのかを真剣に考える時代が来ているのです。
人間が生き残れなくなる時代はまだ先でも、旧来通りの能力や才能、もしくは学力を当てにしていては、生き残れない時代はもうそこまで来ているのです。
史上初めて人類はリアルな危機の前にいる。
いかがでしたか2045年問題。
ハッキリ言って、読んでいて頭の痛くなるようなことばかりで、しかもあまりに現実離れしている話にも見えて、なんだか不安になるばかりだと思います。
しかし、これは、私が考えた「僕の想像する未来」ではありません。
先にも述べたような、世界が誇るそうそうたる頭脳が警鐘を鳴らし、多くの人がその未来予測を支持しているような現実的な脅威です。
ある意味、人類は誕生以来の脅威にさらされているといっても過言ではないのです。
だからこそ、人類の一員である私たち一人一人がこの問題について真剣に考え、そんな社会の中でどう生きていくかを考えなければいけないのです。
そのためにも、今目の前にある常識の壁をぶち破っていくことが求められています。
それはどんなに小さな常識でも、また、大きくそして堅固な常識でも構いませんが、あなたの自由意思を邪魔し自由に人生を組み立ててちくことを阻害するものは排除しなければいけないのです。
みんながそうだから、周りと同じことをしていれば。
そんな言葉は、今や空虚な響きしかありません。
そんな常識外れではダメだ、前例のないことはしちゃだめだ。
そんな忠告もアドバイスも、これからの社会では何の役にも立たない言葉になります。
この先の未来、はっきり言って何が起こってもおかしくありません。
その時に試されるのは、あなたが社会的にどんなステータスにいるのか、安定した職についている人間なのかといったものではありません。
あなた個人スキルと自由な生き方。
それによって培われた、どんな権力にも権威にもよらないあなた個人の人間力こそが必要とされるのです。
つまりそれは、より人間らしい人間がAIとの戦いにおいては必要な人材となる。ということ。
それこそが2045年問題を戦う、その唯一の活路なのです。
パラレル
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