複業(パラレルワーク)

自分たちの未来の働き方

現代社会に、様々な変化や文化を誕生させているIT技術。
その影響は、製造業・金融業・行政サービス・教育産業といった産業全体の構造にも変化をもたらしています。IT技術の進歩は、私たちの生活に便利なサービスをもたらしてくれると同時に、自分たちの働き方も変えてくれています。たとえば製造工場などでは、単純作業や反復作業の職種は、今後AI知能を搭載したロボットが代替するようになりますし、すでに物流の倉庫管理、企業やホテルの受付業務などにはその兆しが見えてきています。

IT化が進むにつれ、他の技術との融合も活発化し、優れたセンサー技術を搭載した無人化移動車両も現実味が帯びてきています。ビジネスの事務処理の効率化、販売店のいらないネットショッピングなど、今まで人間を介して行ってきた業務はIT化されていくことでしょう。そして、そうした社会の中では、今後消えていく職種や新しい職種が誕生する可能性を秘めていくことでしょう。

IT技術の発展で変わりつつある仕事の仕方

IT技術が発展して単純作業はロボット化されても、IT化の影響を受けにくいロボットには簡単に置き換えられない職種は生き残っていきます。
例えば、それは人とのつながりが必要な職種形態で、介護ヘルパー、看護師、教師やクリエイティブな職種などです。クリエイティブと言っても、広告や芸術関係の世界ばかりではありません。立ち食いそばやうどんはロボットが作れても、和食の世界でいえば極上の旨みある出汁づくりは、人間の経験豊富な味覚がつくりだしています。そういう意味では、卓越した味覚と技術を持った料理人も創造的な職種といえることでしょう。

そして、今まで時間のかかっていた作業を人が行わなわない分、時間的な余裕が私たちには持たされます。
つまり時間が増えた分、今までひとつの職種にこだわった働き方をしてきた時代に変革の波が押し寄せ、ひとつの職種や一つの仕事に固執することなく働くことができる時代が来ることになることでしょう。IT技術の発展によって、仕事環境が変化する中、時代に対応できる多くの能力を身につけていくことは、今後の生き方にとって必要不可欠になることと推測されます。

自分の能力を発揮させるパラレルワークの考え方

多く能力を自ら自己開発することで、パラレルワークという働き方が可能となります。パラレルワークとは、同時並行してビジネスを複数していくことで、当然複数の収入源と一つのビジネス形態に固執しない生き方ができるということになります。大手企業でも突然倒産してしまう現代社会では、パラレルワークという働き方をして、自分自身の生活にリスクヘッジすることが必要となることでしょう。

それでは、パラレルワークとはどのような働き方をいうのでしょうか?
パラレルワークは、まず「副業」という概念とは違った「複数」のビジネスをしていくことです。つまり、携わる仕事のどれがメインのビジネスというわけではなく、複数のビジネスを同時に営んでいくというスタイルのことです。単純に言えば「あなたのお仕事は?」と聞かれても答えにくく、どのビジネスがメインでどれがサブなのかという分け方をしない働き方ということです。自分の能力に適した自分の行いたいビジネスを選んで働くことは、人生を楽しめる生きがいを感じるライフスタイルにつながります。

自分の好きなビジネスをして生計を立てられると言われても、そんなにうまくいくのかという思いを感じるかもしれませんが、混沌とした日本経済の中、こうした働き方をする方も徐々に増えていることも事実なのです。

副業するか、複業するか、それぞれの働き方

パラレルワークが軌道に乗らず、生計を立てるどころか収入ゼロになったらどうしたらいいのだろうか?という風に、ネガティブに物事を考えてしまうと元も子もないのですがよく考えてみてください。まず、副業というのは会社員として働きながら、もう一つ別の仕事を持って自分の空いている時間で副業を行うようになります。しかし、本業である会社の仕事が忙しいと、簡単に副業で稼ぐというわけにはいかなくなります。副業だからと言って、時間もかけず手を抜いてしまっては、成功するような副業ビジネスでもうまくいかないことが多々あることでしょう。すなわち、簡単に儲かるとか収入を得ることはできないということなのです。

ネットの広告で、ちょっとした時間でとか、暇な時間で高収入が確保できる副業ビジネスなどというものを見ますが、そんなにビジネスは甘くはないものですから、どこにそのような確証があるのかと頭をひねってしまうことがあります。その点、自分の能力に適したビジネスを行う複業(パラレルワーク)は、同時並行して仕事を行うことで、時間をかけるバランスも自力で図ることができますし、仮に行っているビジネスの一つに利益が減少したとしても、その他に行っているビジネスが利益を出していれば、一時的に収入は減少してもゼロになることはありません。つまり、複業は多角的にビジネス展開をして、安定した収入を維持するためのリスクヘッジの手法につながる働き方であるといえます。

まとめ:これからの生き方と働き方を見据える

パラレルワークによって、複数の仕事を経験することで、より一層自分自身の得意な分野がはっきりと見えてきます。当然、好きで始めた得意な分野ですから、自然と短時間で効率よく仕事をすることができるため、時間単位の収入額は増えることになります。

そして、効率よく働いた分だけ時間の余裕を持つことができます。その時間で、新たな複業職種を模索するのもいいでしょうし、フリータイムとしてプライベートな時間を充実させることに利用することも可能です。パラレルワークの充実で、仕事と収入のリスクヘッジを行いながら、人生を楽しむ生き方は素晴らしいことではないでしょうか。

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パラレルワーカー

肩書はCHROではありますが、基本はマーケティング全般や事業企画などが得意で過去には副業紹介サービス「プロの副業」も立上げました。

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