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夢の二重生活!?デュアルライフって何だ。

田舎暮らしや海外暮らしにあこがれる人も多いと思いますが、そんなの夢のまた夢だと思っていませんか?実際、田舎には仕事がほとんどないうえにいろいろ不便だし、海外で生活するなんて今やっている仕事を考えたらどう考えても無理、以前に金銭的に無理。そんな風に思っている人は多いのではないでしょうか。

しかし、完全移住じゃなくても半移住なら大丈夫。今やそんな夢の二重生活ことデュアルライフは、そんなに難しいことではないのです。

田舎と都会、海外と日本。デュアルライフとは

デュアルライフとは何かというと、その名の通り「二重生活」のことを言います。この「二重」をどのように解釈するかには、実はきちんとした定義はなくて、単身赴任も、ある意味かなり夢のない話にはなりますが、デュアルライフと言おうと思えば言えます。ただいま世間に広まりつつあるのは当然単身赴任をしよう!という物ではありません。簡単に言えば、自分の人生と仕事環境を充実させるために、人生の拠点を複数持とう。というのが今広がりつつあるデュアルライフです。では、実際はどんな感じなのか、いろいろな例を見てみましょう。

デュアルライフのスタイル

自由に、自分に合わせた生き方ができるデュアルライフ。そんなデュアルライフにはどんな生活スタイルと目的があるのでしょうか。

自然で子育て、子育てデュアル

デュアルライフと聞いて一番いま日本に多い形はこれかもしれません。つまりどういうことかというと、都会の騒がしい中で子供を育てるのではなく、田舎の静かで自然あふれる環境で子供を育てたいという親御さんが採用するデュアルライフです。

実際には、奥さんと子供はずっと田舎に住んで、お父さんは都会にもう一つ家をもち週末や暇なときに田舎に帰ってくるという形ですね。

これは、かつて、Iターンという田舎で暮らそう的なものが流行りましたが、それの進化系だともいえるでしょう。Iターンの欠点は、どうしても通勤に時間がかかって、多くの時間的そして金銭的コストを消費してしまうことになりましたが、デュアルライフならその心配はありません。

もちろん子育ての拠点になる場所も、都会で教育を施して、週末家族で田舎の家に、という形もあります。とにかく、子育てを一番に考えて、田舎と都会の両方の良さを小さい時から感じさせておこうという目的で行われるデュアルライフですね。

のんびりノマド、リモートデュアル

新しい働き方とデュアルライフ、という観点から言うと、これが一番特徴的です。つまり、どこかのんびりした田舎やリゾート地、もしくは生まれ育った故郷などにひとつの拠点を置いて、もうひとつ都会に拠点を構えるやり方です。

そして、その両方で、リモートワークをやるというわけですね。完全にフリーランスでやっているノマドワーカーは、そもそもひとところに住む意味はありませんし、週に一回出社すればいいようなリモートワーカーも、いつも会社の近くにいる必要はありません。

ですので、普段はのんびりした田舎やリゾート地で仕事をし、たまにもう一つの拠点である都会に、出社目的や商談などのリアルな人付き合いのために出ていく。

そして、そこで過ごすのはホテルではなく「もう一つの家」というわけです。この働き方をしている人には、一方の拠点を海外においている人も多く(人気はバリ島)いわゆる拠点を持たないデジタルノマドと完全移住の中間にあたるものといえるかもしれません。

趣味のためのセカンドハウス、別荘デュアル

そしてこれはある意味、かつてはお金持ちしか許されなかったデュアルライフ。地方や山間部、もしくはビーチなどでしかできない趣味のために、仕事のための家ともう一つ趣味のために使う家を持つという考え方ですね。

つまり、軽井沢に避暑地の別荘。と考え方は同じです。

しかし、別荘と若干趣がちがうのは、ワンシーズン別荘にこもりきりになるとか、長期滞在をするというのではなく、週末だけ地方に行って趣味を楽しむといった感じになります。

例えば、新潟に拠点を構えて、冬の間、週末は新潟に住んでスキーを楽しむとか。なかには、自分の好きなプロスポーツチームの本拠地が勤務地から離れているということで、そのチームのフランチャイズスタジアムの近くに家を持つという人もいます。まさに、趣味のためのデュアルライフですね。

デュアルライフに必要な物

自由に人生を設計できるデュアルライフ、しかしそれは、誰にでもできるという物ではありません。

自由な職場環境

デュアルライフに必要なもので一番に思い浮かぶのが、この自由な職場環境です。もちろん、フリーランスやデジタルノマドをすでにやっている人であれば、ここには何の問題もありませんし、個人事業主であれば、これもまた問題はありません。

しかし、会社員となると、これはかなりハードルが高くなります。
もちろん、会社員の中でも、副業が許されていたり(両拠点に仕事がもてる)リモートワークに対する理解がしっかりとあれば、不可能ではないでしょう。

また、定時ワークが浸透し、早朝出勤や残業のない会社なら、なんとか頑張れます。しかし、一般的な企業、それこそ早朝出勤も残業もあり、副業は禁止でリモートワークなんて上司は言葉の意味も知らない。なんて場合には、これは不可能です。

週末に趣味のためだけのライトなデュアルライフでも、残業や休日出勤が多ければ、もう一つの拠点の維持費は完全に無駄になってしまいますよね。

ある程度のスキル

これはいわゆるデジタルノマドをはじめとするノマドワークやリモートワークに必要なことと同義。ようは、どこにいても働けるというスタンスを作るためには、どこにいても必要とされたいかを頂くことのできる、ある程度のスキルは必要だということです。

ただ、デュアルライフの場合は、必ずしもフリーランスやノマドでなくてはいけないというわけではありません。しかし、残業なしでよくて、休日出勤を求められず、会社の近くに住んでいないような時間が多く存在しても許されるような社員というのは、それなりに能力がある社員ですよね。

資金

これはもう、残念ながらかなりかかると思っていいでしょう。
たとえ移動が週末だけであったとしても、それこそ月1や1シーズンに1回といったような場合であっても、その移動費はどうしてもコストとしてかかります。

また拠点を二つ持つということは、単純倍にはなりませんが、複数の拠点を抱えるコストは必須です。ただ、地方の場合は、こういった生き方を応援する地方の補助金のようなものもあり、驚くほど格安で一軒家が変えてしまう場合もあります。

また最近はLCCの便数も増えてきましたので、かつてほど移動費がかからないという現実もあります。とはいえ、それなりのコストに関しては覚悟しておかないと、生活拠点を二つ維持しつつ、二つの拠点を頻繁に行き来するような生活は送ることができません。

家族の理解

自由な生き方であるデュアルライフに、これも不可欠なものです。

まず、2拠点を行き来する生活というのは、やはり家族にはある程度の負担をかけてしまいますし、奥さんや子供など家族の構成人数が増えれば増えるほど動きはとりにくくなります。

また、現在会社員をしていて、デュアルライフを断念している人がそれ柄を目指すとなれば、仕事を辞めざるを得ません。

それこそ、デュアルライフを生きるために、副業を始めたり、フリーランスとして独立したりというようなことも、考えなくてはいけなくなるでしょう。そんな人生の一大転機に、家族の理解は、不可欠です。

困難だけど、その先にあるものを

現実的な面を考えると、いまの日本ではかなり難しいデュアルライフ。
しかし、そうして手に入れた生活の向こうにあるのは、人生の幸福度を上げるという究極の目標です。

家族の絆

そもそも、デュアルライフというような生活を始めるという段階で、かなり家族の絆は深くないといけません。
そして、そんな、家族にとって、例えばのんびりした田舎で家族水入らずの時間を過ごすという経験や、夫婦二人で新しい生活を一緒に切り盛りしていくという体験は、かけがえのないものとなるでしょう。

それこそ、都会の喧騒で育った子供の疲れ切った顔を、仕事の合間にちらっとだけ見ている生活とは、雲泥の差です。

デュアルライフ達成のためにフリーランスとなり、妻と二人きりで日々仕事をこなすということになれば、夫婦の絆も深まることでしょう。それだけではなく、田舎の生まれ故郷で高齢のご両親と生活しながらというのも、同様です。

刺激ある生活

特にフリーランスで生きているクリエイターなどには、これは大きなメリットです。同じ会社、同じ事務所、見飽きた風景と、いつも通りの顔に囲まれて生活していると、人間は刺激が少なくアイデアもうまく生まれなくなります。

というのも、新しい刺激がない生活には、アウトプットがあってもインプットがないからです。常に自分の中にある、才能や経験をアウトプットするばかりの生活を送っていては、いつか自分の中が空っぽになってしまうことでしょう。しかし、デュアルライフで送る新鮮な生活と刺激は、あなたにたくさんのインプットのチャンスを与えてくれます。

いかがでしたかデュアルライフ。
働き方改革によって、多様な働き方が生まれてくる中で、その多様な働き方を利用した沢山の生き方が、いま社会には生まれてきつつあるのです。ですからこのデュアルライフも、そんな新しい生き方の一つであり、それこそ形に決まりはありません。デュアルライフとはどういう物なのか。

今まさに、その生活を始めている人、そしてこれから始めようとする人たちに、その定義と意味の完成が託されているのといってもいいでしょう。そう、いまだ答えのない新しい生き方、それがデュアルライフなのです。

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