複業(パラレルワーク)

あなたは複業に向いているのか?複業スキルチェック!

株式会社「サイボウズ」やサイバーエージェントの連結子会社である「サイバー・バス」など、今や様々な企業が複業採用に踏み切っています。
これは、これからの働き方として、複業というものがいかに注目されているかよく分かる事例です。
たしかに、副業と違い、どちらとも正式に社員として契約を結ぶ複業は、キャリアアップという点でも、もちろん金銭的にも大きな魅力です。
しかし、新しい働き方である複業に求められるスキルは、これまでの社会で求められているスキルとは違っています。
今あなたの中にあるスキル、それが複業という働き方に向いているのか否か。
そして、これから複業を考えようとしているあなたは、そんなスキルを身につけるための一歩を踏み出せているのか。
新しい働き方である複業を目指し、複業採用に向けて歩き出すあなたには、そんな観点での自己チェックを、済ませておく必要があるのです。

特化型スキルを持っているか

これまで、社員として必要とされている人材はマルチな才能を有するジェネラリストが主体でした。
しかし複業において求められる人材とは、なんでもできる人材ではなく、なにか一つに特化した特化型の人材です。
というのも、複業採用において企業が実際求人を出すとすれば、現在その会社に不足している特別職であることは容易に想像がつくからです。
しかし、この特化型スキルというものは、今まで逆にフリーランスに求められていた技術職に限りません。
もちろんエンジニアやプログラマのようなものから、人事・営業・会計・経理・そして管理職などと言った職種への深い造詣と経験が必要とされることも想像に難くありません。
何か一つ、満足行く経験と確かなスキルをもつこと、それが複業への第一歩です。

リモートワーカーとしての素質はあるか

複業採用で仕事を始めるとなると、リモートワーカーとしての資質は必須です。
というのも、複業である以上、いつもオフィスに顔を出すという訳にはいきません、なにせ身体は一つです。
そうなれば、必ずノマドワークのようなリモートワーカーとして仕事をしても大丈夫な技術的心理的資質が必要になってくるのです。
コレは言い換えれば、どこでもパソコンを開けば仕事に没頭できる才能だともいえます。
きちんとした静かなオフィスや、ちゃんとした仕事場でないと仕事の能率が上がらないというのでは、複業採用には向かないと言わざるを得ません。

先進性をもっているか

複業採用において企業が求めるものは、今その企業に存在しない何かであることが多いと考えられます。
つまり、複業採用で採用した人材によって、その会社になにか新しい先進性を持ったイノベーションを期待して、複業採用をするということ。
また複業によって経験する複数の企業での経験をマッシュアップして新しい何かを作り出すことも期待されます。
もちろんコレは必須のスキルというわけではありませんが、しかし、あれば採用に直結する才能です。
そして、そのスキルを保有するために必要なのが、社会に対する広い視野。
特化型のスキルを有していながらも、なにか他の人が考えもしないような経験を持っていたり、視野の広がる経験を持っていたりすると、このスキルはぐんと価値を持ちます。
俯瞰で社会を捉え、そしてその先端を見ることができる人材が、求められているのです。

コミュ力はあるか

特に、技術系の特化型スキルを持っている人に不足しがちなコミュ力。
しかしながら、複業は複数の企業を股にかけて働くという性質である以上、間違いなく広範囲の人材と交流する力であるコミュ力は必要になってきます。
特に複業採用する企業にとって一番の心配事は、外から異分子を入れたことによって会社の和が乱れること。
外部の人間を、これまで共に何かをなしてきた人間と同じ立場で迎え入れるということは、組織にとっては大きなリスクをはらんでいるというのはこういうことです。
そのとき、もしコミュ力を持っていなければ、あなたの存在が会社の和を乱すことになるでしょう。
場の空気を読み、その場に馴染む力。
もしくは、自分がその場の中心になれるようなリーダシップや人間的魅力。
そういったコミュニケーションに必要なスキルを育てるということも、複業採用に向けてして置かなければならないことです。

マルチタスクで仕事ができるか。

複業という言葉のとおり、複業採用されたいと思ったら、同時に複数の仕事をこなさなければいけません。
それこそ、一つの企業においても複数のプロジェクトを同時に任されるということはあり得るのですから、複業となればそれが、働いている企業の数だけ倍になるということです。
こうなったときに、一つのプロジェクトにばかり耽溺して、その事で頭いっぱいになってしまうようでは、複業をこなしていくことは出来ないでしょう。
といっても、同時に仕事をこなすというのではなく、常に頭のなかに2つの仕事が整理して管理されているということです。
一つの仕事に取り掛かっているときに、別の違う仕事に重要なヒントを見つけてもきちんと気づける。
違う仕事をしているときに、もうひとつの仕事について質問されてもすぐに答えが出せる。
こういった、マルチタスクなプロジェクトの進行ができるのであれば、かなりうまく複業をこなしていくことができるはずです。

自分を律することができるか。

複業においては、仕事のスケジュールや、進行における優先順位を自分で決める必要があります。
つまりこれはフリーランス的なスキルであるといってもいい、個人事業主的な性質ということになります。
複数の企業から同時に課せられている仕事やプロジェクトを自分で管理し、それを限られた時間の中でうまく配分しこなしてゆく力。
それには、様々な誘惑や欲求を抑え、自分で立てたスケジュールを壊さずに働く強い意志が必要になります。
というのも、あなたにとって企業は複数でも企業にとってあなたは一人だからです。
複業という働き方の中で、同時に幾つかの仕事を抱えているという事実は、あなたにとっては重要事項でも企業にとっては存在しないリスク。
企業がそこに斟酌してくれることはありません。
自分でしっかりとスケジュールを管理し、それに向けてしっかりと働くことができるのか。
そんな自分を律していく力というものが複業には必要になってくるのです。

自主性はあるか

最後に、コレが複業採用を目指す人間にとって一番必要なスキル。自主性です。
なぜ複業というものがありそれが新しい働き方として注目されているかと言えば、一つの企業の中で上から与えられる仕事をただこなすだけの人材にはない魅力を求めているから。
もしくは、そんな働き方とは違う魅力を、働く人自身が求めているからにほかなりません。
ですから、せっかく複業採用を目指そうとしているのに、目指そうとする人間自身が自主性を持たないマニュアル型の人間では、複業採用を目指す意味がないと言ってもいいのです。
自らを鍛えブラッシュアップし、同時に、携わるプロジェクトはおろか働く企業そのものもブラッシュアップしていこうという気概や自主性を企業は求めています。
それ以前に、そういう気概があって初めて、複業採用を目指すべきだといってもいいくらいです。

さいごに

いかがでしたか。
少し厳し目な内容でしたので、複業採用を目指す気持ちが薄くなってしまったかもしれません。
もちろんここで紹介したのは、あればより良いと言った性質のスキルもありますし、また全部ないとダメだというものではありません。
しかし、2つ3つしか当てはまらないというのでは足りないと言わざるをえないものでもあります。
とは言え、それであきらめるのは早計です。
複業という働き方は、始まったばかりのこれからの働き方。
何も期限があるわけではありませんから、複業採用に向けて、自分の内なるスキルを磨いてみるのも良いのではないでしょうか。

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パラレルワーカー

肩書はCHROではありますが、基本はマーケティング全般や事業企画などが得意で過去には副業紹介サービス「プロの副業」も立上げました。

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