高度経済成長から数十年、日本人の生き方は会社とともにありました。
会社が労働者の人生を設計し、マネジメントしてくれる、幸せかつ退屈な時代です。
しかし、言うまでもありませんがそんな時代はもうすでに終わってしまっています。
いまや副業は当たり前、それどころか複業、つまりパラレルワークでさえ注目される時代です。
では、これからの人生はいったい誰がマネジメントするのか。
そう、それは、あなた自身なのです。
社会の変化は恐ろしく速い。
社会は今、恐ろしいスピードで変革しつつあります。
とはいえ、20代から30代の人にとってはピンと来ないかもしれませんが、ほんの20年前の社会から比べると、そのスピードの上昇率は恐怖をおぼえるほどです。
まずはそんな現在の変革のスピードについて考えてみます。
不要な業種の増加
20年前、当たり前のように存在していた企業、いやもっと広げて職種がどれほどなくなっているのか。
たとえば、かつて写真を現像することを主な仕事としていたいわゆるカメラ屋さんというのは、いまでは、記念日の写真を撮る会社に様変わりしています。
それも、いつまで続くかわかりません。
ひとつの町、それがどんなに小さな地方都市であろうと、必ずと言っていいほどあったレンタルビデオショップは今やその最大手のチェーンですら経営の危機を迎えています。
日本人の社交の花形であったカラオケ店、娯楽のメインともいえた映画館、チェーンの居酒屋などなど。
様々な業種や職種で、今やその存在価値が問われ始めていて、大きくシフトチェンジをするかもしくは新しい価値を見出していかないことには存続し得ない状況が生まれているのです。
価値観の崩壊
かつて当たり前だったライフスタイルも、今やほとんどが崩壊しつつあります。
まずは結婚がそうです。
一人前の男と認められる儀式でもあった結婚は、現在はそうしたいと心か願うことでもなければ選択されない儀式となりました。
かつては、大人である以上当たり前と思われていたのにもかかわらずです。
同じように、お酒を飲むこと車を運転すること、そしてタバコを吸うことなど、大人であればとうぜんそうするべきと思われていた価値観は崩壊しました。
その結果新しい価値観が生まれたのかといえばそうではなく、価値観は個々別々に分裂し、多様化の一途。
つまり、価値観が変わったのではなく、社会が当たり前にこれが正しいと思うような価値観そのものが崩壊しているという言い方が正しい、そんな状況になっているのです。
変革する社会に完全対応する企業など存在しない
このような社会において、企業はどのように対応していくのでしょうか。
と、問題提起しておきながら、実は、このような社会状況に対応できる企業など存在しない、そう考えるのが一番最適解だといえるのです。
・社会の変化を短期予測でしかとらえられない
変革のスピードが速いということは、社会の変革を短期的予測でしかとらえられないということです。
ほんの20年前まで隆盛を極めた業種が、今や風前の灯火となっているように、これから流行る業種や新しいシステムも、その数年後には消えてなくなる可能性があるということ。
つまり長期的見通しで業種の先行きを考えて就職することは、もはや不可能。
そんな変化のスピードに企業が対応できるわけはなく、今までは安定の象徴だった大企業ほど、その規模の大きさ故、その動きには鈍い反応しかできないことにもなりえるのです。
多様化する価値観を満たすのは難しい
これまで、日本の企業が終身雇用というシステムを維持できたのは、そこに単一の価値観があったからです。
いい学校に入り、いい会社に就職し、結婚し、子供をもうけ、ローンで家と車を買って、退職まで勤め上げたら退職金でゆっくりと過ごし、遺産を残す代わりに子供に老後の面倒を見てもらう。
こういった、わかりやすい価値観の上に、今までの企業はあったわけです。
しかし、今はそうではありません。
当たり前の価値観というものは存在せず、100人の社員がいればそこに100通りの価値観が存在し、100通りの要求が生まれる。
こんなことに対応する企業など、あるはずがないのです。
そこにパラレルワークという人生がはまる
そんな、変革のスピードが速い社会。
もはや一企業にそれに対応することなど不可能で、人生のマネジメントを会社に任せるなどということは夢歩な生き方であるといえる社会。
そんな社会で生きていくとき、ひとつの方向性と良して注目される生き方、それがパラレルワーク。
つまり複業という生き方です。
変化のスピードにはフットワークで対応する
社会の変化のスピードが速く、これからもそのスピードが上がるなら、解決策は一つです。
それは、フットワークを軽くするということ。
社会がどのように変革しても、また、どんな方向に流れていったとしても、いち早くそれに対応し、短期的予測に基づいて素早く自分をポジショニングする。
この即応性こそ、パラレルワークの持つ特徴の一つ。
ひとつの企業ではなく複数の企業にいることで、選択肢は増え、また固定化された人間関係や束縛にその出足を鈍らせることもない。
たとえ、いま務めている企業が突然倒産しても、パラレルワークであれば被害は最小限に抑えられ、その結果次の一歩をいち早く踏み出すことができる。
このスピード感ある適応能力こそ、パラレルワークに存在して、これからの社会に不可欠な能力なのです。
多様な価値観と自由な生き方
パラレルワークでは、その生き方の自由さが多様な価値観に対応する大きな武器となります。
労働者としては、ひとつの会社に所属するわけではないので、その会社の価値観と合わなければ、見切りをつけることも容易ですし、様々な価値観を体験し自分に合うものを選択することもできます。
また、自分が主体となる場合であっても、パラレルワークという自由な生き方は多種多様な価値観に触れることができる生き方でもあるのです。
様々な価値観を見、聞き、そしてそれに対して理解を持ち吸収する能力。
パラレルワークを通じて培われるこの能力は、この極度に多様化した価値観の時代の中でニーズを見つけそれに対して最適解を提示することのできる、ビジネスに必須の能力。
多様化する価値観の中で、そのニーズをかぎ分け判別する能力がいかに得難いスキルであるかは、言うまでもないことです。
パラレルワークで手に入れるパラレルライフ
これからの社会は、今まで以上に大きく変化の度合いを増していきます。
そこにおいて、もし一人の人間が一つの特徴しか持たず、一つの生き方しか選択できず、一つの価値観に縛られ、だれかに人生のマネジメントを丸投げしていたら。
きっと、その人間は社会の中で淘汰されていくでしょう。
しかし、もしその時、多角的な視点や、多様な価値観、そして多種にわたるスキルや経験を持っていたら。
そして、複数の本業を持っていたなら。
もし、その人間がパラレルワーカーだったなら、パラレルな人生を送っていたならば。
変わりゆく社会の中で、迅速にそして多様な価値観を持って、自分を多角的にマネジメント出来ていたら。
人生は劇的に好転したはずです。
そう、変革する社会が求めるのは複数の価値観を持つ多角的な人生、いうなればパラレルライフ。
複業を通じてパラレルワーカーとして生き、そんなパラレルライフを手に入れることができれば、これからの不確かな社会は、むしろやりがいとチャンスに満ち溢れた未知の世界へと変貌していくのです。
パラレルワーカー
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