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次世代型リーダシップ、アグリゲーターに迫る

皆さん「アグリゲーター」という言葉をご存知ですか。
アグリゲーターとは、『アグリゲーター 知られざる職種 5年後に主役になる働き方』(柴沼俊一、瀬川明秀共著 日経BP社)という本で提唱された新しい職種です。
その語源はアグリゲート(Aggregate=集める)にあり、簡単に言えば統率者という事になります。
詳しく言うならば、人材・資材・企業などプロジェクト遂行に必要とされるすべてを集め、人材配置なども行ったうえで、全体を統率するもの、という意味です。
今回はそんな、新しい職種の概念、アグリゲーターに迫ってみたいと思います。

アグリゲーターの役割

アグリゲーターの役割のその大部分は、時間の短縮です。
これまで多くの部署に別れ、それと同数の多くの責任者が互いに関係性を保ちながら行っていた事を、一人でこなし統率することで短期間に成果を出すためにある存在と言っていいでしょう。
しかし、こうして言うのは簡単ですが、実際にはかなり難しい職種でもあります。
というのも、アグリゲーターに求められるのは、ただ単に仕事を早く済ませる能力ではなく、リーダーとしての統率力、プロジェクトの起点を提示するアイデア力や創造力、そして行動力や社交性。
こうした、総合的な能力を活用して、そのプロジェクトの成果を最短コースで導く力も必要とされているのです。
つまり、早いだけではなく、独創性のあるアイデアを出し、それに必要なものを集め、そのプロジェクトを統括し、その上でスピードを求められるという事。
その能力は、並大抵のものではないという認識で間違っていないのです。

アグリゲーターはこれまでの職種とどう違うのか

アグリゲーターの仕事をパッと見ると、管理職やプロデューサー、コンサルタントに似ています。
しかし、実は、それとは似て非なる物で、というよりもむしろ、そのすべてを1人で行うのがアグリゲーターの仕事だと言っても間違いではありません。
例えば、プロジェクトの起点となる部分では、他にないアイデアを求められる、いわゆるクリエーターです。
その後、事業を進める上で、コーディネーターやコンサルタントの仕事をこなし、統率力としてはプロジェクトリーダーの役割を駆使して、全体をプロデューサーとして統括しながら、仕事の管理を管理職の如く行う。
こうした、マルチな才能を存分に使う仕事がアグリゲーターであり、それはこれまでの職種のどれとも違い、どれでもあり得るという職種だと言えるのです。

アグリゲーターはこれからどんな活躍をしていくのか

アグリゲーターの活躍を考えたときに、一番に抑えておくべきはAIの存在です。
人工知能であるAIは、今後人間から単純労働をどんどんと奪っていく存在になる事は、もはや疑いの余地はありません。
しかも、その存在は、これまで以上に社会の変化のスピードを上げていくことでしょう。
こうなると、既存の職種の淘汰が行われ、取捨選択を経た再編成の中で、AIも含めた労働力を統率し、スピード感において優れるアグリゲーターの存在はがピックアップされると見込まれているのです。
つまりそれは、AI登場で超合理化される社会において、その合理化の中核を担う核としての価値を見出されているという事です。
そうであるならば、同時に、アグリゲーターは会社という枠にとらわれない自由な存在となるでしょう。
つまりアグリゲーターはそんな核となり得る貴重な存在ですので、社内のみならず、社外にその人材を求めることも容易に想像できますし、実際すでに企業においてそういう事例は存在するのです。
そしてアグリゲーターは、そこで、自分に集められるリソースを社の内外から集め、統率し、最速で効果的なプロジェクトを進めていくことを期待されていくのです。

アグリゲーターの具体例

アグリゲーターの具体例として有名なのは、文具・オフィス用品のコクヨに招聘された北條元宏氏が有名です。
彼はグループ戦略担当の役員としてコクヨに入り、企業に建て直しをするとともにグローバル化も一気に成し遂げるという成果を達成しています。
その際、企業買収においてまさにアグリゲーターというべき手法で成果を上げています。
すなわち、買収交渉開始にあたり、マーケテイング・流通・商品・生産のそれぞれのプロを集積しチームとして機能させ、しっかりとした結果を出しているのです。
このように、もうすでにアグリゲーターとして実績をあげている人は少なくありません。
そういう見では次世代の職種であると同時に、もうすでに現在性のある職種であるともいえるのです。

まとめ

いかがでしたか、アグリゲーターについて。
その正体の一端をご理解いただけたでしょうか。
というのも、アグリゲーターは、これという決まった形のある物ではなく、あくまで独自の観点から出発する、今後さらに多様な側面を持つ職種だと考えられるからです。
とは言え、そこに求められるのは大きなスキル。
特に、総合的な人間としてのスキルであるポータブルスキルの関しては、かなり汎用性が高くレベルの高いスキルが求められる職種であると言えます。
容易に到達できる高みではありませんが、今後の需要を考えれば、そこを目指してみるのもありなのかもしれませんね。

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パラレルワーカー

肩書はCHROではありますが、基本はマーケティング全般や事業企画などが得意で過去には副業紹介サービス「プロの副業」も立上げました。

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